アイスランド人はお酒が大好きです。夜になると酒場は人であふれかえり、みんな楽しそうに飲んでいます。
日本のサラリーマンのように平日から深夜まで飲むことはあまりありませんが、週末になると日本の繁華街と遜色がないほどに盛り上がっている姿を見ることができます。
ここでは、アイスランドで楽しまれているお酒をご紹介します。

アイスランドのビール

アイスランドは過去、禁酒法により1915年~1989年までビールが禁止されていました。

もともとは1915年に全てのアルコールを禁止する禁酒法が施行されたのですが、それが1933年に「禁ビール法」に移行し、それが1989年までつづいたことになります。
つまり、アルコール度数が高いお酒は飲んでいいのに、度数が低くて飲みやすいビールだけが禁止されたということ。
何故そんな不思議な法律ができたかというと、政治的な情勢が背景にはあります。

アイスランドは14世紀から20世紀までデンマークの統治下にあり、当時はデンマークからの精神的・物理的な独立を得るのにアイスランドは苦心していました。
そのような情勢下では当然デンマークに対して敵対心を持つことになるのですが、そのデンマークが国民的飲料ともいえるくらい親しんでいたのがビール。デンマーク人が好むようなものは排除すべきであるという動きが国家ぐるみで進んだ結果、禁酒法が緩和されていっても、ビールだけは禁止するという形で法律が変わっていったようです。

しかし、「必要は発明の母」といわれるように、当時のアイスランドの飲ん兵衛たちは「Bjórlíki」(Black Death=ペスト)と呼ばれる新しいビール風カクテルを思い付きました。ウォッカのような蒸留酒のショットとノンアルコールビールのミックスカクテルだそうです。
そしてそんな涙ぐましい努力の歴史を経て、ビールは1989年3月1日に合法化されました。3月1日は「ビールの日」とされ、毎年アイスランド中でビールが生活に戻ってきた日を忘れないように飲み明かすそうです。

ちなみに、今まで禁止されていた反発からか、近年は沢山のクラフトビールが発売されており、日本人にも合いやすいものも楽しむことができます
ここではその一部をご紹介させて頂きます。

 

 

 White Ale(ホワイトエール)

The Beer Connoisseur´s Guide To Icelandic Beer

メーカー:Einstok社
アルコール度数:5.2%
主原料に小麦を使ったホワイトビール。
エール仕立てのため、香り豊かで、オレンジとコリアンダーの爽やかな香りと仄かな酸味が印象的な一品です。

Gull(グル)

Icelandic beer

 

メーカー:Ölgerðin Brewery社
アルコール度数:4.7%

アイスランドで最も飲まれているであろうビール。ブルーラグーンのバーを始め、各地で飲むことが出来ます。フルーティーで爽やかな口当たりで、苦みも程よくあるので、ついつい飲みすぎてしまうほどです。

Kaldi Lager(カルディ・ラガー)

The Beer Connoisseur´s Guide To Icelandic Beer

 

メーカー:Bruggsmiðjan社
アルコール度数:5.0%

アイスランドの国産クラフトビールブームの先駆け的存在。アイスランド人カップルがチェコのビール職人と開発をしたビールで、スパイシーな中にもフローラルな香りがしており、後味すっきりでとても飲みやすいビールです。

Garun Icelandic Stout NR.19(ガルン アイスランディックスタウトNR19)

The Beer Connoisseur´s Guide To Icelandic Beer

メーカー:Ölgerðin Brewery社
アルコール度数:11.5%
とっても特徴的な黒ビールです。一般的な黒ビールの香ばしい感じとは違い、チョコレートやコーヒーの焦げ香ばしい香りが独特です。アルコール度数もビールというよりはワインに近いレベルにありますので、香りを楽しみながらちびちび飲むのがおすすめです。

アイスランドの地酒

Breninvin(ブレンニヴィン)

brennivin

アイスランド代表するお酒と言えばこのブレンニヴィンです。
キャラウェイシードで香り付けされたジャガイモのデンプン粕を発酵させた蒸留酒です。ブレンニヴィンとは直訳すると燃えるワインという意味で、アルコール度数が37.5%と高くなっていることも名前の由来となっているのでしょうか。
このブレンニヴィンはハウカットルのお供に飲むのがアイスランドの伝統的なスタイルで、 冷凍庫でキンキンに冷やしてトロっとなった液体を同様に冷やしたショットグラスで飲むのが現代のヴァイキング風だそう。
アイスランドに来たら是非味わってみたい一品です。

アイスランドのリキュール

Crowberry Liqueur(クロウベリー・リキュール)

メーカー:Reykjavik Distillery社
アルコール度数:21%

アイスランド全土で育つ野生のクロウベリーがたっぷりはいったリキュール。
程よい苦味と爽やかな風味が楽しめる上に、ビタミンCと抗酸化作用物質が豊富に含まれていることから、美肌効果も期待できるそうです。
女性は是非チャレンジしていただきたいです。

Blueberry Liqueur(ブルーベリーリキュール)

メーカー:Reykjavik Distillery社
アルコール度数:21%

その名のとおり、ブルーベリーを使ったリキュール。食前酒やカクテルのベース酒としてもよく使われています。

Rabarbara Liqueur(ルバーブ・リキュール)

メーカー:Reykjavik Distillery社
アルコール度数:21%

アイスランドの一般家庭でも栽培されているポピュラーな野菜であるルバーブを使ったリキュール。りんごに似た酸味もあり、見た目もリンゴジュースのような色です。リキュールはスパークリングワインで割って飲むのがおすすめ。

 

補足情報

お酒は国営のリカーショップでしか買えません

アイスランドではお酒は政府専売制となっており、ヴィンブージン(Vinbudin)と呼ばれる国営のリカーショップでしか購入することができません。(スーパーにもお酒はありますが、全てアルコール度数2.25%以下の低アルコール飲料です。)。

営業時間も限られているため、注意が必要です。

ヴィンブージン(Vinbudin)
営業時間
Mon. – Thu.: 11-18
Fri.: 11-19
Sat.: 11-18
場所 Austurstrati 10a, 101 Reykjavik

※この他にも国内に複数箇所店舗があります。

 お酒の価格はアルコール含有率により決まります。

アイスランドのお酒はアルコール度数が高いほどそれに比例して価格も高くなる傾向にあります。
1つ例を挙げると、昨今サントリーが買収したことで日本でも流通し始めたジムビーム。日本で買うと、1本800円~1000円程度で買うことが出来ますが、アイスランドの場合、なんと1本7000円以上するのです。

アイスランドに来たからにはビールを楽しんで欲しいところですが、ウィスキーやウォッカなどガツンと重いお酒を旅行中も楽しみたいという方は日本から持ち込むことをオススメします。