北極圏にほど近いアイスランド北部はアイスランドのもつ力強い自然の力を存分に体験できるエリア。
ホエールウォッチングの聖地フーサヴィークやヨーロッパ最大級の水量を誇る滝テディフォスなどはその代表的な見どころです。
北部アイスランドの観光の起点となるのはアイスランド第二の都市、アークレイリ。レイキャビークからは航空便も頻繁に発着しており、アクセス自体は悪くありません。
見どころはアークレイリから東に広がるエリアに固まっており、主要な見どころはほとんど「ダイヤモンド・リング」と呼ばれる周遊路上にあります。以下に紹介しているフーサヴィーク、テディフォス、アゥスビルギなどはダイヤモンドリングの一部です。
北部アイスランドの観光を検討している場合には、ダイヤモンドリングを基本に、時間があればグリムスエイ島など周辺の見どころへも足を伸ばしてみるといいでしょう。
アークレイリ(地図中央左)
アイスランド第二の都市であり、北部最大の都市。最大の都市と言っても、人口は2万人程度で、街もそこまで大きな規模ではありませんが、大学を始めとする文化研究施設がこの街に集中しており、アイスランドの文化・経済上の重要都市です。レイキャビークからは車で約5~6時間、飛行機であれば約50分で到着します。
街の中心部はアークレイリ大聖堂。そこを中心に周囲にはお店やレストラン、美術館などが軒を連ねています。
大聖堂の正面にある、街を南北に貫いているハプナル通りがメインストリートで、ショッピングエリアは北側にあります。東には港があり、多くの船が停泊しています。また、海釣りクルーズ船などはここから出向します。
ハプナル通りをずっと南下すると、旧市街につながっています。旧市街にある古い民家は博物館として利用されていたりもします。
また、街から10kmくらい南下したところにはクリスマスガーデンと呼ばれるクリスマス関係のギフトショップがあり、夏でも訪れる人の多い人気スポットとなっています。
周辺の観光スポットだけでなく、時間があれば是非アークレイリの街を散策してみてはいかがでしょうか。
- 写真中央がアークレイリ大聖堂。手前の通りがハプナル通りです。
- 街は比較的こじんまりとしており、都会というより静かな街という印象です。
- 港には沢山の船が停泊しています。
- 街の中はカラフルな建物もあり、見ていて楽しくなります。
ゴーザフォス(地図中央)
アークレイリからミーヴァトンへ進む途中にあり、多くの人が訪れるのが、ゴーザフォス。
ゴーザフォスは「神々の滝」という意味で、落差は12mとそれほど高くありませんが、幅は30m以上あり、その水量は迫力があります。また、中央にある細い流れを挟んでほぼ対象に流れ落ちる姿は丹精で、神々しささえ感じさせられます。
「神々の滝」とは、今からおよそ1000年前に、アイスランドのアルシングの議長だったソルゲイル・ソルケルスソンがアイスランド古来の神々を捨てて、キリスト教を信仰することを決めた際に、彼がそれまでの神々の偶像を捨てたのがこの滝だと言われていることに由来するそうです。
フーサヴィーク(地図中央上)
フーサヴィークはアークレイリの北東のダイヤモンドリング上にある小さな港町。
この街の特徴は、何と言ってもホエールウォッチング。様々な種類のクジラが観察できることから、近年世界の観光客をから注目されており、今やヨーロッパ最大のホエールウォッチングの基地です。ここで催行されるツアーに参加した際にクジラを見られる確率は95%超と、かなりの高確率です。フーサヴィークへにいったら是非ホエールウォッチングに参加してみましょう。
また、町にはクジラ博物館もあり、骨格標本やクジラの生態を解説するパネルや映像、アイスランドにおける捕鯨の歴史など、様々な情報を入手できるので、ホエールウォッチングに参加する前に立ち寄ってみるのもオススメです。
- 港付近は出航を待つホエールウォッチングツアーの船で溢れています。
- 街の中心部にそびえるフーサヴィーク教会。街の規模にあわせて教会も小さめのサイズとなっています。
- クジラ博物館は、ポップな外見とは裏腹に、中には迫力の骨格標本が展示されています
デティフォス(地図中央右)
デティフォスはダイヤモンドリングの東側、ミーヴァトン湖から北東にあるヨーロッパ最大級の滝。デティフォスとは、「落ちる滝」という意味で、落差は45m、幅は100mにおよび、水量は毎秒200トンとアイスランドでも圧倒的な水量の滝となっています。その風景はヨゥン・レイフスのミュージカル『デティフォス』を始め、幾多の文学作品の題材となってきました。
デティフォス滝は幹線道路から近く、駐車場も整備されています。滝へは駐車場から遊歩が伸びていて、滝のすぐそばまで近寄ることが出来るため、是非滝の横にたって舞い上がる水しぶきと滝壺に注ぎ込んでいくその圧倒的な流れを感じてみてください。
アゥスビルギ(地図中央右上)
アゥスビルギは、デティフォスを北上したところに広がる渓谷で、ヴァトナヨークトル国立公園内に属します。
巨大な馬蹄形をしている渓谷で長さ3.5km,幅1.1km周りは高さ100mの切り立った崖となっています。伝承では、北欧神話の主神オーディンが乗る8本足の馬、スレイプニルが付けた足跡が渓谷になったとされています。
渓谷内は外部からの植林によって森の再生が進んでおり、アイスランド屈指の森林浴スポットとして親しまれているほか、周囲にハイキングルートも整備されているため、アウトドアを楽しみたいという方にはぴったりのスポットです。
ミーヴァトン湖
ミーヴァトン湖周辺の見どころはこちらを参照下さい。